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研究室紹介

小林研究室

教員からのメッセージ

航空機の飛行性に関する研究、人間パイロットの操縦特性に関する研究、新しい概念の航空機の開発に関する研究。担当科目は飛行力学、航空宇宙機設計になります。
 11月30日(金)に名城大学(名古屋市)を会場にして、日本名古屋DSC01140-サイズ小.JPG航空宇宙学会の中部支部と関西支部との合同秋季大会(講演会)が開催されました。 
 小林研から中丸拓海君(航空宇宙学専攻4年)が下記題目で講演発表いたしました。 

 「航空機のピッチ姿勢の操縦性とフゴイドモード特性」
 
 落ち着いた分かりやすい丁寧な説明ができ、会場からは前向きな質問・意見が沢山出て、有意義な討論がなされました。中丸君にとっては2回目の学会発表でしたが、大きく手応えを感じたようです。

 (写真:右→名古屋テレビ塔を背に。下→講演発表風景)

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 最大風速約50m/sまで出せるゲッチンゲン型の大型風洞を使用して、航空機の空気力に関わる実験的研究も実施しています。
 この実験で得られた空気力データを本研究室で改善した揚力線理論による解析結果と比較検討を行いつつ、下記の二つの研究アイテムに注力して研究を進めています。

 1. 編隊飛行中の翼に働く空気力(6分力)特性の把握とその推定法の確立
 2. 後縁フラップなどの高揚力装置の揚抗特性と後縁渦との関わりの把握と高揚力性能の改善

 前者については相良翔太朗君が、後者
については田宮和貴君が担当して研究を進めています。両君とも航空宇宙学専攻の4年生です。

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 11月5日から7日の3日間にわたって新潟市の 朱鷺メッセにて開催された「飛行機シンポジウム」(航空宇宙学会主催)にて、小林研の池田優介君(航空宇宙学専攻4年)が下記題目で講演発表しました。

   「渦減衰を組み込んだ揚力線解析による編隊飛行中の翼の空力特性」

 3度目の講演でしたが講演会場が広くかつ航空工学の専門家を前にして相当に緊張したようです。その講演内容については司会者や参会者などから興味一杯の反応があり、大きな励ましになったようです。

 なお、神奈川工科大学からは小林研以外に、中根研究室、木村研究室および永尾研究室からも研究発表がなされました。

 (写真:右→ジェットエンジンとそれを搭載する機体を開発している新潟スカイプロジェクトの展示機の前で、下左→信濃川の向う岸の左手ビルが会場の朱鷺メッセ、下右→講演発表風景)シンポ連結.jpg

日本機械学会「山梨講演会」にて卒研生が研究発表

10月27日(土)山梨大学(甲府市)での日本機械学会「山梨講演会」にて、信玄円形.jpg
小林研の卒研生(航空宇宙学専攻4年)2名が研究発表を行いました。
   (神奈川工科大学からの発表は中根一朗研究室からの2件を含め計4件)。

   ●池田優介君: 「揚力線解法の改良と編隊飛行の空力特性」
  ●中丸拓海君: 「低速時における航空機のピッチ操縦特性」

 池田君とっては2度目の発表、中丸君は初陣としての発表となりますが、
両君とも聴衆の関心を惹く佳い発表で、活発な質疑討論がなされました。
 (なお、11月には池田君が航空宇宙学会飛行機シンポジウムにて、
中丸君が航空宇宙学会中部関西合同講演会にて、より深めた研究内容を発表する予定です。)

   (写真:右は甲府駅南口の夜の武田信玄像、下左は山梨大学工学部正門) 山梨講演会.jpg

飛行計器板.jpg

 航空機の速度が低くなっていくと、その飛行性(操縦のし易さ)は劣化していきます。縦運動だけでなく横方向運動においても同様に、低速化に伴いパイロットはタスク遂行に困難さを感じるようになります。

 パイロットはバンク角を制御しながら方位角や横経路をコントロールしています。そういう意味でバンク角制御のし易さは重要であり色々と研究がなされていますが、そのバンク角を介して方位角や経路を制御するタスクを遂行する難易さにはさらに複雑な要素が組み込まれています。
 それら各要素の方位角コントロールに与える影響について解析と小林研のフライトシミュレータを用いて研究しています。
 担当は航空宇宙学専攻の卒研生「三樹貴史」君です。

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日本機械学会「茨城講演会」にて卒研生が研究発表

  8月24日(金)日立市にある茨城大学を会場にして、日本機械学会の第20回茨城講演会が開催され、
小林研から「池田優介」君(航空宇宙学専攻4年)が研究発表しました。 

    講演題目 「後流渦の減衰を組み込んだ揚力線理論解析」

 池田君にとって初陣となる発表でしたが、一般人や院生に交じって、解りやすく若者らしい溌剌とした講演発表ができました。

  (写真の下左は茨城大学構内、下右は太平洋がみえるJR日立駅からの風景です。)

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ShortPeriodSpec.png パイロットはピッチ姿勢やバンク角などの飛行姿勢を操りながら、航空機の飛行経路や飛行速度をコントロールしています。姿勢コントロールの良し悪しは航空機の操縦性の基本になります。

 本研究はパイロットによピッチ姿勢のコントロールについて、特に低速飛行域での問題について、焦点を当てています。右図は航空機を開発設計する際の飛行性設計基準として使用されている米軍規格MIL-F-8758Cにおける縦短周期振動モードに対する基準です。

 縦短周期モードはピッチ姿勢コントロールに最も大きな影響を与えます。右図の縦軸はその振動モードの固有各振動数で、横軸は迎え角変化に対する垂直加速度発生の割合を示すパラメータですが、これは飛行速度の2乗に比例します。図中に橙色を塗った領域がパイロットにとって操縦上満足できる縦端周期特性の領域であることを示しています。固有各振動数に上限と下限があることの他に、低速域でも操縦しにくくなることを示しています(赤色の破線で丸く囲った部分)。 

 この低速域でのピッチ姿勢コントロールの問題を明らかにすべく、小林研の研究用フライトシミュレータを使用して研究しています。下の写真はその実験の様子で、飛行性評価パイロットはDC-8やB-767のキャプテンや教官パイロットを勤めた本学の武田攻良客員教授です。

 本研究の成果については10月27日の日本機械学会山梨講演会(甲府市)にて「中丸拓海君(航空宇宙学専攻4年生)」が講演発表します R0011455.JPG

小林 修 特任教授

小林顔写真.jpg   経歴:川崎重工業にて長年にわたり航空機の開発に従事。
              そののち東海大学教授を経て、本学特任教授に。
  学位:博士(工学)

専門分野&研究領域:

  ・航空機の飛行性 (Flying Qualities)   ・航空機の飛行制御則(Flight Control Law)
  ・人間パイロット操舵特性                    ・航空機/宇宙機の開発
  ・飛行シミュレータ試験&風洞試験の技術   ・編隊飛行時の空力特性
  ・ダウンバースト室内実験                    ・空間識失調(Vertigo)

 
研究論文、TV番組出演など:
   ⇒
 
研究論文&マスメディア.pdf   (2012.2.6 更新)

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担当科目:

 ・飛行力学                    ・航空宇宙機設計 
 ・航空宇宙プロジェクト   ・機械設計法1&2

 
 開発に直接従事してきた航空機・宇宙機:

 ・対潜哨戒機 PX-L
 ・可変特性研究機 P2V-7改VSA (1977年初飛行)
 ・短距離離着陸(STOL)実験機「飛鳥」(1985年初飛行)
 ・宇宙往還機「HOPE」
 ・飛行艇US-1A改(現US-2)(2003年初飛行)

 
主な社会活動:(2011/6現在)

 ・日本航空宇宙学会 理事(1997-1998)
 ・日本航空宇宙学会 大学教育検討委員会 委員長(2007-2008)

 ・文部科学省 宇宙開発委員会 特別委員(2004-現在)
 ・防衛省 「高運動飛行制御システムの研究」外部評価委員会 委員長(2009)
 ・経済産業省 「将来型航空機運航自律制御支援システム技術研究調査」技術評価検討会 座長(2005)
 ・内閣府 ミレニアムプロジェクト-成層圏プラットフォーム評価助言会議 議長(2003-2004)

 ・NEDO 技術委員(2011-現在)
 ・JAXA 航空プログラム推進委員会 委員長(2007-2010)
 ・JAXA JAXA航空の研究開発に関する外部有識者委員会 委員長(2009-2010)
 ・JAXA 将来旅客機概念検討分科会 分科会長(2005-2008)委員(2008-2010)
 ・財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構
   「空中発射システム委員会に関わる専門委員会システム専門委員会」委員(2009-現在)
 ・海上自衛隊テストパイロットコース特別講義講師(2005-現在)
 ・神奈川県大和市「やまと市民大学講座―航空工学入門」講師(2008)

夏の暑さをぶっ飛ばせ!-- 懇親会開催 --

小林研懇親会20120803.jpg 前期期末試験が終わり、再び卒業研究に戻ってきたところで、研究室の懇親会を開催(8/3 本厚木駅前の魚民にて)。

  卒研生(4年生と3年生)が勢揃いし、研究活動に協力して頂いている武田、根本、水野の3先生にも参加して頂きました。

  食べて飲んで、話して笑って、楽しいひとときを過ごし、明日からの活動に向けて活力も一杯養いました。

(写真撮影は根本先生)

研究用シミュレータ構築(状況報告No.5)

FST-kansei1.jpg 操縦装置そして小さな一面スクリーンとパソコン1台にプロジェクタ1台からスタートした小林研の研究用シミュレータ構築は今年で3年目になりますが、ようやくほぼ完成の域に達してきました(上の写真)。6台のパソコンと5台のプロジェクタ、そして5面のスクリーン(左右視野角210°)からなるワイドビューによる視覚臨場感のあるシミュレータになりました。操縦席の床を高くし座席も取り換え、さらにシミュレータ部全体を暗幕で覆うことによって、操縦環境を改良しています。
 6月10日と7月15日のオープンキャンパスで公開しました。今後は飛行力学関連の授業と人間パイロットを含めた航空機の飛行性 Flying Qualities に関する研究に活用していきます。

 下の写真はシミュレータ構築作業時のものです。小林研の学生諸君の他に、根本先生と水野先生にも支援していただきました。皆さんにお礼申し上げます。\ FST-sagyou.jpg